夢見がちな日々2

中越千春です。

2月を過ぎた東京にいる。

タイトルは、大好きなcinema staffというバンドのGATEという曲の歌詞から引用させていただきました。
よく聴いていたころは、まさかここにいることになるなんて思いもしなかったなあ。


さて、瞬く間に時が過ぎていっていますね。
もう新しい年も一か月が経ってしまいました。
このペースでいったら、本当に一年なんてあっという間だな。
年々加速している体感時間に流されないで、しっかり時を射止めていたいですね。


さて、今月からわたくし新しい仕事を始め、生活に大きく変化が出ました。
音楽頑張りたいなら、そんな音楽でない仕事の話などどうでもいいよ、って感じで、書くべきか少し迷いましたけど、
私が生きやすく、音楽も続けやすいように、前向きに決断して進んでいることなので、書きますね。

先月までは、上京してから1年4ヶ月ほど、バイトを2つ掛け持ちしてWワークのクソフリーター生活をしていました。
なぜこのような働き方を始めるにいたったかというと、ちょっと長くなりますけど、
まあ音楽でどうにかなったらいいなというありがちで浅はかな期待でフリーター、
そして正社員のときのトラウマで、フルタイム週5って感じのがっつりな仕事に嫌悪感があったためWワーク、という選択に流れ着きました。

私は大学を卒業した後、正社員でOLをやっていまして、詳しくは省略させていただきますが、その頃は、自分にとってとても辛くて、牢獄に入れられているような日々でした。
そして色々あり(過去の記事ですこしわかるかな)、そこの職場を退職させていただいた後は、
20席ちょっとの小さなカフェでアルバイトをさせてもらいました。
アルバイトは、正社員と違って、鉛のような責任がまとわりつかない、時間内に帰れるというところが、以前のめちゃめちゃになってしまった仕事に比べて大変に気が楽でした。
しっかりジャケットを着てストッキングにパンプスを履いてパリッと働く、ということももう辛かったので、スニーカーとカジュアルな自分らしい服装で出勤できることも、すがすがしくてしょうがなかったです。
気さくな人々と甘いにおいに囲まれ、初の飲食店での接客業でしたが、
大変気持ち良く働かせていただきました。

そして色々決断し、そのカフェでのアルバイトを辞め、
地元から上京して生活を開始することになります。

初めての一人暮らし、そして東京での生活。
収入なんて、アルバイトをして気楽に頑張れば大丈夫、そう甘く考えていたなと
今振り返れば思います。

そしてバイトを何にしようか考えた結果、
昼は6時間くらい週5でバイト行って、夜週2くらいで別のバイト行けばばっちりなのでは?
少し働いたら自由になる日も多いし、週2くらいだったら別のバイトにも行けるだろう、名案!
…と思いました当時。確かに。

甘かった…完全に甘かったですね自分。

東京の街の方での接客アルバイトをなめていた。
毎日毎日、今までの環境では信じられないくらいの数の様々なお客さんが来店する。
たくさんのお客さんを相手にするには、効率よく、スピード感を意識して
接客を行わねばならない。
遅い、怒られる、大変に仕事ができずに鬱感でいっぱいになった。
それでも笑顔で全身を使って元気に働かなければいけない。

Wワークをなめていた。
週2、3日、夜ちょっと働くくらい大丈夫ー!
と思っていた浅はかな自分を殴りに行きたい。
くたくたになった後、帰宅してからの、
え、また働きにいかなくちゃならないのかよ感。
結局何もできないWワークの日の、前日の死にたさ。
終了後の、今まで経験したことがないような疲れ方。
両方立ちっぱなしの忙しい接客業を選んでしまっていたのである。
疲れを取る時間、2つの仕事へ向かう時間を考えると時間は奪われ、結局コスパは悪すぎであった。

学生の頃の掛け持ちが続いていたのは、
生計を立てているわけではないのでがっつり入ってなかったし、さほど疲れる仕事ではなかったし…まあなめていた以外の何物でもあるまいね。

といったように、本当気持ちの振れ幅が色々あって書ききれない感じの生活をしていました。
1年頑張ってみて多少は慣れたけどやっぱり辛いし、お金はないし、音楽で食べられる見込みはないし。
あっという間に若さなんてなくなるのでしょうし、将来の不安もどうしようもなく発生。
そして今の状態で焦っても世の女性ミュージシャンのような年齢でのデビューは厳しいと思った。
(自分の力量的に厳しいと思いますが、考えてはいたんですよ…好きなことして食べたいじゃないですか)
だから、一旦落ち着いて、長い目で見ていい音楽できるように、積み重ねていけるように。
そういう人もいるじゃないか、大丈夫、と切り替えようとした。
そしてやっとこさ踏み切り、今に至る。
元からストレス処理は苦手なとこがあり、
死にたみな気持ちに襲われることが多かったので、もうあの生活の限界もきていたと思います。

これまでと今後を考えて職を探して、無事になんとか決定。
そして今の新たなデスクワーク中心の仕事になって、主に驚き感動した3点。

1.疲れない。
以前の生活だと、仕事から帰ってきても身体が疲れているので、1時間くらいは寝転がってないと次のことに移れなかった。
今日は帰ってくるなり片付けと洗濯した。
素晴らしい。

2.次の仕事に行かなくてよい。
言いようもないあのストレスは消滅した。
最高。
一つの仕事に集中できるって最高。
(Wワーク始めた最初の頃、死ぬかと思った。)

3.それなのに以前よりお給料がよい。
正社員時代はぶっちゃけお給料がよく実家暮らしだったので好きなだけ使えたけど、欲しいのは時間で、お金のありがたみなんてわかってなかったです。
でも一人暮らしでフリーターすると本当にわかった。
お金のあるなしは精神状態に関わる。
わたしはもう少し生活を安定させて心も安定させる必要があった。
だから、仕事を変えて少しだけ余裕ができ、精神状態もよくなっている。

たくさんすぎて辟易していたお客さんも、見えるところにはいなくなった。
目を気にすることもなくなった。

人間関係においても。
前のバイトで、自分は仕事できないやつだと思い込んでしまったのですが、
ここでは最初から普通にしていても怒られないし、むしろ感謝されることが多くて、とっても過ごしやすい。
毎日鬱々としていた気持ちも無くなった。

今のところ、びっくりするくらいストレスフリーである。
まだ最初なので、これから待ち受けていることは多少なりともあるのでしょうが。

環境を変えたら、ここまで変わるんだなあ。
必死に、できない私が悪いから、教えてもらっているぶん頑張らないとって思っていた日々は何だったのか?
と思いもしてしまうけど、
あの生活をしてこなければ得られなかったものは確かにある。
今まで経験しなかったこと、たくさんさせてもらった。
頑張りを認めてもらった日には、泣きそうになるくらい嬉しかった。
今の環境のありがたみもわからなかったかもしれない。
上手に振舞えなかったかもしれない。
きっと、私は強くなっている。
そう思えば感謝なんかが湧いてくる。

でももう苦しい日々に遭遇したらできるだけ早く環境を変えられるように努めよう…。
若いうちの時間を大事にしたいし、この記事(http://anond.hatelabo.jp/20170204103326)を読んだら、新しい仕事に行っていたら、
向き不向きはあって、わたしが無能なわけではないんですねと自信がでてきたよ。
だってこんなに働くことにストレスが無いなんて。
今までの経験からだと、わたしにとっては大人数より少人数、ガツガツよりのんびり、
が、よりよいですね。
覚えとこうね。
まだギリギリ若いから冒険するかい?
いやいやここまで頑張ったから少し落ち着かせて…。自分のために伸び伸びと生きさせて。

オフィス用の服を着ていくのはやっぱり少し堅苦しいけど、
環境が良いし、終わらない仕事を抱えまくることもないし、将来も少しくっきりしたし、
トラウマは払拭しつつある。
またこんな服を着て過ごす日が来るなんて。
でも大丈夫だよ、過去の私。

不器用だから、こんな風にしか進めないけど、
全部全部、血肉にしてやるからね。


さて、このまま良い方向に向かいますように。
向かわせる。
音学校も最後までがんばるぞ。

ぜんぶぜんぶ、東京、ありがとう。
吸い込んで、わたしは生きるよ。